BART

■先日、といってもひと月ぐらい前ですが、この辺にまとまった雨が降りました。それはまさに「まとまった雨」以外の何物でもなく、日本の梅雨なら毎日の雨量です。この雨のせいでダウンタウンが長時間大停電して、BARTが止まり、ひとつの駅が「洪水」で封鎖、ひとつは停電で封鎖となりました。停電で封鎖になった駅は都内だと大手町みたいな駅なので、困った人は多かったと思います。

■私はこの日、ゴム長靴で出勤し、いつもの倍以上の時間をかけ会社に着いたのですが、ビル全部が停電、封鎖。1時間待っても見通しが立たないので、帰りました。ちなみに自宅も停電。

■つい1週間前の「強風」でも停電。強風といっても春一番ほどもありません。冬ならふつうの風です、日本なら。

■ここに住むと、日本は実は気候の厳しい国だということに気づきます。何が厳しいかというと、季節間の落差がものすごく激しいです。季節が「変わる」ということ自体が人の身体に負担になります。インフラはさまざまな状況の極端な非常事態に備える必要があって、実にコストがかかるのです。その意味で、特に日本のインフラはメチャクチャ優秀です。電車関係は、もはや何かの世界的な賞をあげてもいい気がします。

■バスも電車も、通勤時間帯は、1分の遅れもないです。自宅を6時47分に出れば、新宿のオフィスでタイムカードが必ず8時12分。1分の狂いも無く、毎日。

私は昨日は、いつもより10分早く家を出て、15分遅く到着しました。いつもこんな調子で、通勤時間帯に時刻表どおり電車運行する方が珍しいです。どこかの駅でメディカルエマージェンシー、設備不良、はたまた駅に銃を持った人がいるので一時封鎖、などなど。よって早めに出ないと間に合いません。ちなみに鉄道自殺はそこそこありますが、年単位で数を数える感じです。日本は週単位ですね。

■1分の狂いもない運行、強靭なインフラ。でもそれに伴うコストは多分、金銭的なものだけではないはずで。日本のニュースを見ていると、最近はマクドナルド異物混入が熱いらしいですが、これがトップニュースとして報道されることの意味も意義もよくわからないです。10年以上前ですが、松屋の牛丼にカエルが入っていてネットで告発してた人がいました。でも、ニュースどころか基地外扱いだったように記憶しています。告発者が基地外、ですよ、念のため。あれもどうかとは思いましたが、社会の反応としては、今のほうが狂っている気がします。当初の意図はどうあれ、結果的にインフラを含めた「日常生活」の定常性をさらに強固に維持しようとすることになるし、そのさらなる帰結は「不寛容」です。自分の首を自分で締めているとしか思えないのですけれど、仕方がないですね、きっと。